初舞台?を終えて

「古事記~日本の始まりの物語」音楽(作曲、編曲、エンジニア)、音響、効果、アルバム制作、プロジェクター操作!…1人何役こなしたか(笑)なんとか無事に千秋楽を終えました。

 

舞台の劇伴は今回が初めてではありませんでしたが、とにかく制作のボリューム、5日間8公演という大掛かりなプロジェクト、しかも尋常でないキッカケ(曲のスタートやマイクのオンオフ、幕の上げ下げ等の決まりごと)の多さは、初舞台!?と言って良いほどの緊張感でありました。

 

それにしても、この舞台のため50曲以上の楽曲や効果音をたった2人で良く作ったなぁと我ながら思いますが、終わって見てまず思う事は自分の(無茶な?)頑張りよりも若干22歳、もはや僚友?金銀姫ちゃんの成長でした。そもそも、オープニング曲の一発OKから彼女の快進撃は始まりましたが、ハーモニーの扱い方、制作当初はちょっと拙かったオーケストレーションも数回のアドバイスでモリモリと力をつけ、7幕ラストのアマテラスが全軍出撃を命じるシーンでは、葛藤の中で大神としての責務を果たすべく号令を発する、悲しみと威厳に満ちた感情を見事に表現してくれました。もちろん、アマテラス役、鳳さんの名演あってのシーンですが!

 

公演に入ってからも、当初はインカムのスイッチを押すのでさえ緊張していたバリバリの舞台初心者が、気がつけば100を超えるキッカケのSEを物怖じひとつせずにパシパシ叩く、しかもテンパるオッさん(私と音楽監督w2人を尻目に毎回ノーミス!

 

この急成長、若さとは力なり?なのか、そもそも彼女の資質だったのか?今回の公演をキッカケに眠っていた力が一気に覚醒した感がありました。そして彼女を人選した自分にエライ!と自画自賛でございますw

 

音響エンジニアとしては、結局そんなこんなで助手の金銀姫ちゃんをSE担当に取られてしまい殆どの仕込みから調整までをワンオペする激務でしたが、ご来場の方々からも好評を頂き、自分としても出来ることの大半はやれたかなぁと、一応満足のいく仕事が出来たと思っております。

 

音響?音楽鳴らしただけ?では無いのですよ~。実はステージをグルり7本の目立ないマイクで囲み、イザナミの怪しい台詞のエフェクトもリアルタイム(録音だと思っている人多いと思います!)、音楽のバランスも指先で常に微調整しながらの連日オペレーションでした。

 

台詞と音楽のバランスも、自分で音楽を作っている事もあり、やはりなるべく音楽は音量出して聞かせたいとはいえ台詞とのバランスを考えなければならないので、役者さんとの息を合わせた音量の調整には細心の注意を払い、毎回試行錯誤の連続でありました。3日目の昼公演、全体的にお客様の年齢層が高めだったこともあり、あえて音楽の音量は控え目にセリフの聴きやすさを最優先でバランスを取っていったところ、意外にも最も程よいバランスのポイントを見つけ、それを境に自分の中での答えがかなり明確になり、迷いのないコントロールが出来るようになった感があります。

 

何事もやってみなければ分からない、現場で掴めるものは大きいなぁと改めて感じるところで あります。。

 

それから、これは書かずにはいられません。フルートのyukkoさん!フィナーレ、テーマメロをボレロ風にアレンジした曲冒頭での完全ソロを完全暗転中の板付からの演奏!分かる人には分かる!暗闇に向かってバンジージャンプするかのようなフェーダー上げるこっちの指も震えるシチュエーションを見事にやり遂げてくれました。ほんの十数秒しかないソロではありますが、心からブラボー!です。

(舞台見た方、録音の当て振りだと思った方多いと思います。生だったんですよー生!!思い出して感動して下さい!!

 

そしてそして、舞台監督のワタナベさん、この超ハイテンションな舞台をよくぞここまで仕切ってくれました。人として舞台人として、素晴らしい仕事をする人っているんだなぁと心から思える方でした。

 

あぁ、照明さんも素晴らしかったなぁ!若干20代(なんですよ!!)の若き才能をまざまざと見せて頂きました。もう書き出すとキリが無いのですがw 10年後…20年後はどんな大御所になられるのでしょう!?ご一緒させて頂いた事を光栄に思います!

 

さて、今回の舞台、本当に大勢の方にご来場頂きました。この場を借りて改めて、心より御礼申し上げます。

 

そしてこの機会必死でしたけど無条件に楽しかった!を与えてくれた劇団歴史新大陸と同局長、後藤氏に、そしてもちろん舞台上で演じた全ての出演者の皆様へ「ありがとうございます!お疲れでしたぁ!」と送り長文締めさせて頂きます。ご拝読ありがとうございました。m(_ _)m

 

追伸

 

肝心の!?音楽そのものについても色々と書きたいのですがまた次回、時期未定ですw